------ 文章開始 ------

◆嫉妬の裏返し

嘘なんかつかずに最初から本当の事を伝えればよかったんだ……。




それは仕事の現場から次の現場へ移動する途中、車を運転するマネージャーは飲み物を買いにコンビニの店内へ買いに行っている。車の車内で時間を持て余し愛しの恋人へ電話をかけた。

「もしもし…」

いつもより少し低い声を耳にする。

『あっ、もしもし?光ちゃん?』

「おぉ、どうしたん?」

『今、電話大丈夫?』

「大丈夫やで…?」

『あのね、マネが今コンビニに行ってて暇で暇でさ…最近光一に会ってないなって思ったら、光一の声聞きたくなって……』

「そうかそうか……。俺も剛の声聞きたかったで…」

『で、今何してたの?』

「い、今…?機材がトラブル起きてさ直るまで楽屋で待機中。暇過ぎてウトウトしてた」

『あっ!ごめん……』

「ええよ、さっきも言ったやろ?俺も剛の声聞きたかったし!剛はどう?」

『これから事務所で打ち合わせ!』

「最近お互いソロの仕事ばかりで全く会ってないな…」

『うん…寂しい…』

「…今日はやけに素直やな…でも、明日会えるから」

『うん…』

「あっ、すまん!今、呼ばれたから仕事に戻る」

『打ち合わせが早く終わりそうなら家行くな?』

「明日会うのに…」

『声聞いたら会いたくなったの!』

「そうか…でも、無理するなよ?俺が剛の家に行ってもいいだから…」

『じゃあ、また後で連絡する』

「あぁ、後で」

光一との電話を切ると、ちょうどよくマネージャーが戻ってくる。

《どうしたのですか?そんな嬉しそうな顔をして》

『えっ…?何もない…』

《嘘ですね、さては光一くんと電話でもしたんでしょ?》

『えっ!?なんでそれを……?』

《顔に書いてますよ?(苦笑)》

剛は指摘されて頬をとっさに触る。

《本当に書いてるわけないじゃないですか…(苦笑)明日、久しぶりに光一くんと一緒の仕事だからって受かれ過ぎですよ!》

マネージャーには全てを話している。お陰でこんな話さえできる

『そこまで顔に出てる…?///』

《次の仕事で今日の終わりなのでそれまで頑張って下さい》

『わかってるよ!事務所まであと何分ぐらい?』

《あと20分ぐらいですかね》

『着くまでちょっと寝ていい…?』

《いいですよ、最近忙しい日々が続きましたから休める時に休んで下さい》

剛はマネージャーの運転に心地良くなってウトウトしていたら、

《ん?あれって…光一くん》

マネージャーがびっくりしたように大声を出す。

『……えっ!?』

一気に目を覚ましてマネージャーが見つめる先を見る。

『ほんまや…光一…』

反対斜線離れていても長年の付き合いでわかってしまう。一つ気になる事が……

『あの女、誰…?』

光一の横には光一と同じぐらいの年齢の女性と歩いている。その女性はモデルみたいで光一の横を歩いてはたから見ると恋人で美人美男子に見える。同じグループのメンバーである俺ら男同士で周りにばれないように隠し事のように付き合い、誰かもが祝杯されない関係で心のどこかモヤモヤとした気持ちを抱えていた。

『光ちゃん……(お似合いだな…あの2人…)』

剛は胸がズキンと痛む。

《でもなんであの子と光一くんが…?》

『あの子…?マネ知っているの?』

《ホラッ!事務所のお偉いさんの中の娘さんですよ?確か、娘が美人だからって以前自慢してましたよ?何かのモデルをしているっておっしゃっていましたよ》 

『やっぱりモデルか…。綺麗な子だもん…でもなんで、2人きりで…しかも……』

俺には仕事って嘘ついて2人きりなん……?彼女が本命…?俺と付き合うのに飽きてあの娘と……?

どんどん剛はマイナスな事ばかり考えてしまう。

《きっと、たまたまですよ!他にも事務所の方がいたけど僕らが見てなかったはずですよ》

顔が真っ青になっている剛にマネージャーは剛をフォローするように励ます言葉を言ってる。が、今の剛にとって全て通用しない…。

《気にする必要ないですよ》

『そ、そうだね……』



それから車を走らせて事務所に着く。仕事モードに切り替えようとしてもさっきの光一の出来事が脳裏にちらつき、無理に頑張るが空回りばかりして対した事が決まらずに、むしろ、スタッフには体調がよくないだと思われて、打ち合わせが早く終わった。

『(プロ失格だな…プライベートと仕事を上手く気持ちを分けれないなんて…)』

あの出来事がなければこの足で光一の家に行こうと思うが、今は光一と顔を会わせたくない。

《剛くん、お疲れ様!このあと仕事?》

『お疲れ様です!いや、これで終りです!』

《俺たち、これからご飯食べに行こうと思ってるんだけど、剛くんもどうかなって…この話していた剛くんが会いたいって言ってたギターリストが来るって…でも、剛くん体調悪そうだよね…?》

『いや…大丈夫です!そんなチャンスなんて滅多にありませんから行きます!でも、明日も朝一から仕事なので長くはいられませんが…』

それに今、少量のお酒を飲んだだけで悪酔いしてしまう事が目に浮かぶ……。

《わかった。あんまり無理をしたら駄目だからね!調子悪くなったらすぐ帰るようにね…俺ら先に行っていつの場所で飲んでるから》

そう言うと足早に部屋から出る。

『帰って光一と遭遇するかもしれないもん…。』






***

「今日はありがとうございました」

《こちらこそわざわざ来て頂いてありがとうございました》

「寒いので体には気をつけて下さい。明日仕事が早いのでこの辺で失礼します」

光一は一人の女性の側から離れてタクシーを拾う為に車が行き交う大通りへ向かう。

「あぁ…疲れた……。剛に会いたいなぁ……。まだ仕事終わらないだろうか…?家でおとなしく剛の帰り待っておこうかな…」

携帯を取り出し、履歴に残っている剛の名前を選択しボタンを押そうとするが手が止まる。

「あれは…剛…?」

何気なく道を挟んだ歩く人波を見る。自分でもネオンの明かるさだけで照らされ剛の顔を見付けられたと思う。

「なんでこんなところに……?今頃は事務所で打ち合わせだったはず…。マネの奴は…?」

おもいきって剛の携帯に電話をかける。呼び出し音が鳴る中、目の前で剛の行動が1つ1つの動きや仕草さえ可愛く見える。しばらくすると、携帯の着信に気付き、携帯の画面を開きその画面をしばらく眺める。剛の顔は困惑をしているのがわかる。

『はい…もしもし…?』

「もしもし?剛?」

剛の姿が見えてるのに電話で会話しているなんてか変な感覚だ。

『そうですよ、俺の携帯ですよ!まさか、誰かと俺の間違えてかけたりしたのですか?』

「いや間違えてない!最初から剛にかけた」

『変な奴……。ところで仕事終わった…の…?』

「あぁ、今終わったで……?だから今から帰るとこ!剛こそどうなん…?まだ事務所で仕事してるん?」 

『あっ…そう……うん……仕事……。打ち合わせが長引いて…。今日、無理っぽいやぁ…』

「長引きそうなんか?いつもの事務所やろ?迎えに行くで……?」

『何時になるかわからないからいいやぁ…。そろそろ時間だからもう行くな…?』

「おぅ……なぁ…剛…?」

『ん……?何ぃ…?』

「なんでもない…じゃあ、おやすみ…頑張れよ」

『うん、おやすみなさい』

ボタンをそっと押して携帯をしまう。剛は一瞬暗い顔をしてるのがここからでもわかる。

「あいつ、あんな嘘つくんや……」

気が付くと、剛の前に知らない男が立っている。

「なんや!アイツ誰……?」

剛は前にいる男の存在に気付き見上げて何かを喋ってから男は剛の背中を触りながら一緒にお店の中に入る。

「今のあれ何…?剛のやつ俺に嘘ついて…2人きり……」

光一は理解出来ずに頭が真っ白になった。その場に立ち尽くす。






剛は光一と電話を切った後、携帯を眺めていると目の前に視線を感じ見上げる。

《剛くんいた!なかなか来ないから心配になって外出て来てみたよ!みんな待ってるよ》

『すみません、店に入る前に電話がかかってきたので…』

《まだ夜は冷え込み寒いので中に入ろう!それなくても剛くん調子が悪いだから》

2人並び店の中へ入って行く。まさか、その現場を光一に見られていると剛は思いもしなかった。



最初のうちは光一とあの女性の関係の事を気にしていたが、お酒が入る事によってだんだんやけ酒のようにペースが早くなりあっという間に酔いが回っていた。

《ちょっと剛くん飲み過ぎですよ?気持ち悪くなるよ》

『まだぁ…酔ってないですよぉ…?』

本人がそう言ってもその場にいる皆が一目見て酔っているとわかる。

《剛くん、今日はこのぐらいにしてウーロン茶を飲んで下さい》

『えっ…まだぁ、のむのぉっ…』

《そんな自棄にならなくても…何があったか知りませんが…そんなに飲んだら明日の朝が辛くなりますよ?》

『へいきだもぉんっ……』

《剛くんを帰らす為に俺、表でタクシー止めて来る》

《あぁ…それがいいかも…》

『いやぁ…まだまだ…のめる……のぉ……』

酔いで眠気が襲ってきたのか剛は机に肘をつきそのまま目を閉じて寝息をたて始める。

《あっ…寝ちゃったな…(苦笑)》

《寝ている間にタクシーを止めに言って来ます!》

スタッフのうち一人は大通りを走るタクシーを止めに外に行く。スタッフはある人物に気がつく。

《あれっ?光一くん…?》

「お疲れ様です…」

《お疲れ様…です。偶然ですね…どうしたのですか?こんなところで…》

「ちょっと用があってその辺で食事会があってこれから帰ろうしてたところで今に至るんですよ…で、どうしました?」

《あっ!光一くんって剛くんの家知ってますか?》

「知ってると言えば知ってるけど……」

このスタッフは俺らが付き合っている事を知らないはずだ。

《調度良かった!剛くん今悪酔いして寝ているんですよ!送ろうと思ったのですが、剛くんの自宅がわからないので光一くんが剛くんを送って帰ってくれませんか…?》

「俺がですか……?」

《それに今日、家に彼女が来ててなかなか帰るタイミングがなかったので……》

「剛の奴…何してるんねん…」

《それに…》

「それに?」

《今日の打ち合わせの時に調子が悪いせいかどこかおかしくってやたら上の空でした!何かあったんじゃないですか?》

「(上の空…?何考えているんだろ…?電話の時は元気そうだったし、気にならなかったのにな……)」

《タクシー掴まえた?あれ…光一くん……?》

《あぁ、光一くんもこの辺で仕事あったみたい》

《そうなんですか…》

《光一くんに剛くんの事頼んだ。》

《じゃあ…剛くんを頼みました!》

「えっ!?」

人影に隠れている酔っ払っている剛を光一に預ける。

《中はまだ盛り上がっていて俺も剛くんを連れて帰ると言う口実で今日中に家に帰れそうです》

「おう…」

剛の体を優しく支える。

《あっ!そうだ!光一くん》

「なんでしょうか?」

《剛くんにはいらない心配かけないようにして下さいね?》

「えっ……?」

《ではお先に失礼します!お疲れ様でした》

このスタッフは二人の関係を知らないはずなのに知っている口ぶりで駅の方に向かって行った。

「とりあえず俺ん家に帰るか……」

剛が落ちないようにしっかり支えて車に乗り込み帰宅を急ぐ。







家に着くと、とりあえずは風邪をひかないようにベットに寝かつけるが全く起きる感じない。アルコールのせいか頬を赤く染めて夢心地だ

「今のうちに風呂入ってくるか……」

お風呂から上がっても、今だに夢心地の剛。暇を持ち余し、冷蔵庫から缶ビールを出し飲み出す。

「(そう言えば、剛のやつ悩んでいるって言ってたな…なんやろう…)」

缶ビールを飲み干していく。光一も若干酔いが回ってくる。

「オイッ、剛…起きろ……」

剛の体を揺らして起こす。

『んっ……こ、こう…いち……?…なんでおるの…?』

重たいまぶたを開けると、まだ眠たそうな顔をして動いてない頭を一生懸命働かす。

「たまたま剛らと飲んでいたスタッフに会って剛がなんか悩んでるぽいって言ってたけど、なんかあるんか…?」

脳裏に光一と綺麗な女性が歩いてる姿を思い出す。

『…光一に関係ない…。大丈夫だから……。ケンちゃんにも魚に餌あげて来てないからもう帰る……』

まだアルコールが抜けていない状態で立ち上がる。

横の光一を通り過ぎろうとすると光一はとっさに剛の腕を掴む。

「ちょっと待てや」

『な、何…?』

「関係ないってどういう事や…?」

『………』

長年一緒にいるから光一の微かな声からイラついている事がわかる。

「……お前、浮気しとんか?」

『はぁ…?な、なんでそんな事きくん…?』

今までそんな事は全くなく、そう疑われた事にショック受ける。

「図星で何も言えないって……?……浮気は許さない!」

剛の腕を引っ張り、ベッドに戻され組み敷かれる。

『ちょっ…ち、違うって!浮気なんかしてない!!』

「じゃあ、まだ打ち合わせと言いながら男とご飯に行ってた事はどう言う事や…」

『っ!!!なんで……それ…?』

「俺に隠れて男とイチャイチャするつもりだっただろう?」

『違う!!』

「まぁ…口より体に聞けばいいか…?」

だんだんと酔いが冷めて来た剛と酔いが回って来た光一が反比例していく。

『ちょっ!光一っ!』

気付いた時には剛の首筋に光一の顔が埋まって首筋にチクリと痛みが走る。

『やっ!やめてっ!明日、収録で見えちゃう!』

なんとか逃れようと体を動かす。

「許さん…どこにも逃さない!」

どこからか取り出した紐を剛の両手首に縛り、剛の口にタオルを咥えさせる。

『んんっ!!ん!』 

「今すぐ素直にさせたるからな」

冷たい視線で体が固まる。光一は剛の耳を舐める。耳元を音を立てるように舌先で舐める。

『んっ…///』

怖いって言っても、好きな光一からの愛撫ですっかり開発されてる体にはすぐ気持ちが高ぶり気持ち良くなる。

「どうしたん…?耳だけでもう感じたん…?」

『んんっ!!』

剛は頭を左右振る。そんな仕草を見た光一は剛のズボンの中にそっと手を入れる。その濡れた手を剛の目の前で見せる。

『んっ…///』

「耳だけでベトベト…お前、耳だけでイけるんちゃうん…?淫乱やな…淫乱…」

『んっ……んんっ…』

見事に光一の言葉攻めで顔の表情がだんだん変わっていく。

「……エロい顔……。かわいい…。その顔は俺だけの特権や…俺以外に見せたら許さない…」

ズボンを脱がし剛自身をゆっくり握り上下に刺激を与える。

『んん……ん……///』


「いつもより濡れるのが早いちゃう……?お前こそこの状態を楽しんでるやん…」

上下に動かしながら、先端にも刺激を与える。反射的に剛の腰は動く。

『ん……んっ……んんっ……///』

口を覆われているのでいつものように声を出せない分刺激が強く感じる。何度も頭の中が真っ白になり、イきかけた時に光一は握っていた剛自身をギュッと握る。

『んっ!!///』

イきたいのにいけない。体の中で電気が駆け巡る。この快楽をどうにかして欲しくて涙目になりながらも目で訴える。

「もっと俺だけを求めろや。目だけで俺を誘惑しろよ!俺がいいまでイくなよ?イったらどうなるかわかってるやろ…」

光一は自身から穴に指をずらしそのまま指を1本入れる。

「久しぶりのくせに中解れていて柔らかい……。」

挿れてる指前立腺をわざと外し動かす。

『ん…んっ……んんっ…///』

恥ずかしさより快楽の方が勝ち、剛は決定的な刺激がない動きでもっと刺激に求めるように物足りなさそうに腰を揺らす。

「何自分から腰振っとん?」

徐々に指を増やし慣らしていく。怒っていると言えど、愛する剛に痛い思いをさせたくないっと頭のどこか冷静な光一がいる。

『んん……///』

「俺が欲しい…?」

『んぁっ……んんっ…んっ!!』

口の中にいれているタオルを取る。唾液で濡れて糸が引く。

『っはぁっ…!…欲しいっ……早く欲しいよぉっ…///』

言い終わらないうちに指を曲げると前立腺をかすめたようだ。

『ひゃあっ!だ、だめぇっ…イっちゃうっ…///光一の早くちょうだいっ!我慢できないっ……』

指を抜き光一は剛の体を俯せにさせる。手を縛られている為、上手く体を支える事が出来ず、お尻だけ高くあげられている。

『えっ!?…やだ…この体位……なんで…?』

光一はズボンのチャックを下ろして後ろの穴にあてがう。そのまま一気に奥まで挿れる。

『いやぁっ!!早っ……んっ……』

慣らしたといえど剛の体には多少の痛みが走る。いつもと違うとしたら、痛みの先に快感もある。体が俯せになっている為、後ろにいる光一の表情がわからない。後ろを振り向く同時に、腰を動かして来る。

『ちょっ!まっ……はぁっ…はぁっ……!』

激しい打ち付けで頭の中がいっぱいになる。

『はぁっ…はぁっ………あっ……』

シーツを握り締めて本能のまま朝方まで鳴き続けた。 

****
どのくらい時間が過ぎただろうか。気付けば、カーテンの隙間から朝日が顔を覗かせ朝を訪れた事を知らせる。ベッドの横に寝転ぶ剛は意識を飛ばしたまま寝ている様子。最中に見せる妖艶で艶めく表情は消えて去り今では無垢な顔をしている頬に触れる。

『んっ………こぉ……ちゃんっ……?』

眠そうに目を細めている顔をしている。

「ごめん!起こした…?」

『うん…大丈夫っ……いたぁっ!』

剛は体を動かすと体中から痛みで顔を歪ませて悲鳴あげる。昨夜の出来事を全て思い出しだす。

「大丈夫か……?」

光一は腰を摩ろうと手を差し延べる。

『触るなっ!強姦!!』

言った方も言われた方も驚いてお互い無言になる。

「すまなかった…。剛を他の奴に剛に取られたくなかったんや……そうしたら、頭に血が上ってた…」

『よく、そんな事言えるんやな……。自分こそどうなんよ…。』

剛自身でもビックリするぐらい低い声で呟く。

「はぁ…?」

『自分の事は棚に置いといてさ。じゃあ、昨日、電話で話した後すぐどこにいた?』

光一は昨日の剛との電話で会話した前後を思い出す。

「だから、昨日は………機材のトラブルで楽屋……『嘘つけっ!』

いきなりの剛の怒鳴りに光一は困惑する。

『俺が何も知らないと思ってるんか?』

「えっ…?」

『近くにいたみたいやで?電話切った後…街中で光一を見たんや!』

「………っ!!?」

『しかも、綺麗な女の人がといたところを…。まぁ、俺が知らないところで綺麗な彼女と付き合って…』

「違っ…!!」

『何が違うんや!女の人といた事は間違えないやろ?いつからや?あの人と二股は。やっぱり、俺の俺より女の方が……「そろ以上言ったら切れるぞ!」

傷つき今でも涙が零れそうだが、耐えている。

「あの人とはそんなやましい関係じゃない!確かに剛に嘘ついてご飯を食べに行ったのは事実や。でもそれは仕事の一貫だと思って行ったんや。それに剛に変な心配かけたくなくて嘘ついた。でも心配させてしもうた…ごめん。俺には剛しかいない…」

『本当…?』

「おう!…その、こう言う時だからちゃんと言わないとな…お前だけや…俺が愛してるのは……」

『信じていいの…?』

「あぁ……。誤解してると思うがあの食事会は2人きりじゃなくちょっとしたパーティで大人数で開かれたやつなんや!俺の横にいた女の人って言うのが婚約してて来月結婚するんや。旦那になる奴を駐車場まで迎えに行きたいって言いだして会場から少し離れているから1人なら危ないから一緒に迎えに行った時だと思う。それでも疑うなら長瀬と共通の連れだからあの場所に長瀬もいたから長瀬でも聞けばいいよ。」

『でも、なんであんな楽しいそうに笑っていたの…?』

「楽しそうに……笑って…?あっ!……もしかして……」

『何話してたの?』

「それ、剛の事を話をしてたからかな……」

『えっ!?俺の事……?///』

「実はな、あの人な俺らみたいな男同士の恋愛に理解があってさ《剛さんの好きなところ教えて下さい》って言われてさ。散々話したら《そんな風に想われる剛さん幸せですね、私も剛さんみたいに愛して貰いたい》って言ってたで。だから、やましい事ないから…心配せんでもええよ…?」

光一は胸に剛を抱きしめる。

『ここは僕だけの場所…?』 

「これからもお前以外譲るつもりないから」

どちらからともなく唇が触れるだけのキスをする。光一は何かを思い出したように、

「あっ!せや!お前、ほんまに浮気はしてないんか?」

『え…?なんで…?してないよ!』

「だって、お前男と2人きりでお店に…あっ…」

『はぁっ!?どう言う事…?』

罰が悪そうに苦虫を噛んだような顔をする。剛は何かに感づいたように

『まさか、俺と同じパターンとか……?』

「………」

『もぉ…、あの時ね、仕事中でも光一の事で頭いっぱいになっていていつもはなかなか終わらない打ち合わせがよりによって早く仕事終わって、そのあとに光一とどんな顔して会えばいいのか悩んでいたし、あの後一人で家帰ってもマイナス事ばかり考えてしまうとわかっていたからさ…。丁度、ご飯食べに行くって言ってたからついて行っただけよ…?光一が思っているようなやましい事なんてないよ』

無意識に光一の背中に伸ばしている腕を強める。

「ん……体大丈夫か…?」

『さすがに強姦はまずいですよ、おかげで体中痛いちゅうねん!光一さん!』

「肝に免じて反省をしております…」

『腰重たいわ…なんか、光一のがまだ挟まってるような圧迫感が半端ないやぁ……///……あっ!!?』

剛は体勢を変えると昨夜に剛の奥に放った光一のが垂れて来る。

「やべぇ…出したそのままだった…」

『最悪……今日お腹痛くなるやん…』

「ちゃんと仕事のフォローはするから」

『当たり前や!』

「とりあえず風呂に連れて行くから手を回せ」

剛は言われた通りに腕を回して光一にしがみつく。俗に言うお姫様抱っこでお風呂場に運ばれる。お風呂場まで道中、精液が零れないようにお尻を引き締める。風呂場では剛の中に出した精液を指で掻き出す。その一方中を指で動かせられて剛は感じないように耐える。無事に掻き出しが終わり、疲れた体を労るように体をスポンジで洗っているとそのスポンジを光一に取られて体を洗われたり、体をマッサージしたりする。それから湯舟に浸かる。

『あぁ…極楽……極楽……///』

「よし…俺はする事があるからお前はもう少しそのままでおれよ!」

『ん………』

光一は剛のおでこにキスを落としてさっきまでいた部屋に戻る。

さっきまで痛みがあった腰だが、光一にマッサージして貰ってさっきよりは痛みも怠さもマシになった。徹夜で行なった行為で体も睡魔にも限界。あと、何時間後には夜までびっしりと仕事がある。なかなか戻って来ない光一に大声で呼ぶ。

『光ちゃん!まだ?』

「すまん!すまん!上がるか?」

慌ててきたのか若干髪が乱れている。

『うん……熱いっ……』

体を拭いて服着て寝室に戻ると、ベッドが綺麗になっている。剛が湯舟に浸かっている間に綺麗にしてくれたみたいだ。

「マネが迎えに来るまで横になっとき?」

寝転んだ剛の頭を撫でる。
『ん……』

剛のまぶたが閉じてる。心地良さで睡魔とともに落ちた。

強姦されて本来なら許さない行為だが気を使って致してくれてなんだがお姫様気分!僕にとって光一はヒゲが生えていても、髪の毛がボサボサの姿であっても誰がなんと言おうが王子様!まぁ、仕返しとしてしばらくは光一にわがまま言っても罰は当たらないよね?何甘えてようかな?こんな僕、世間で言う、小悪魔ちゃん?



       end 


------ 文章結尾 ------

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