警察があっちゃん人気を警戒した-27日に東京・秋葉原のAKB48劇場で行われる前田敦子(21)のAKB48卒業公演の前に、前田がファンにあいさつする「最後の劇場入り」イベントが、急きょ中止になったことが23日、分かった。所轄の警視庁万世橋署はイベント開催を許可していたが、警視庁本庁から「五輪メダリストパレードのような事態になるかも」と、ストップがかかった。今日24日からは東京ドーム公演がスタート。卒業公演までAKB48ファンには、熱すぎる4日間になりそうだ。

 AKB48の運営事務所によると、イベントに関しては以前から万世橋署や近隣の住民と協議を重ねて理解を得ていた。だが、20日に東京・銀座で行われたロンドン五輪メダリストのパレードに50万人のファンが集まったことを受け、警視庁本庁が、前田のイベントにも相当数の人数が集まると予測。万世橋署がそれを受けて、安全確保の面を考慮してAKBサイドに中止を要請したという。

 関係者は「はなはだ残念ではございますが、皆様の安全を第一に考えまして、このたびは警察当局の指導にならうことにさせていただきます。皆様には心よりおわび申し上げます」としている。

 19日に発表された卒業公演の当選倍率は約916・38倍で、250の定員に対して過去最高となる22万9096枚の応募があった。この事態を受け、前田から「なんとか直接、ファンのみなさまにあいさつだけでもできないか」という申し出があったため、企画されたイベントだった。

 前田が車両からあいさつするイベントが予定されていたのは、AKB48劇場に隣接する田代通りからJR山手線の高架線付近にかけての道だった。一方通行の田代通りは1車線しかなく、幅は約8メートル。歩道の幅は広い部分もあるが、メダリストのパレードが行われた銀座中央通り(片側3車線の計6車線)に比べると、かなり狭い。現場の状況、前田への注目度がメダリストに匹敵することが、警察当局の判断材料になったとみられる。