秩父の先人の話です。
姿の池は、その昔農業用の溜池として造られたが、決壊が相次ぎ村人たちは困り果てていました。
そこへ旅の尼僧が通りかかり、村人たちは相談しました。 尼僧は堤防に人柱を立てると決壊は収まりますと言い残し去っていきました。
残った村人たちは相談しましたが、人柱になる人間をなかなか決められずにいました。 そこに一人の村人がさっきの尼さんを人柱してはどうかと提案し、そうしようという事になってしまいました。
村人たちは早速尼僧を追いかけ、無理矢理堤防に埋めてしまいました。
それからは堤防の決壊は無くなりました。しかし、夜な夜な池から読経が聞こえたり、女性の身投げが後を絶たなくなりました。
これは尼僧の祟りと考えた村人たちは、池のほとりに石仏を建立し、尼僧の御霊を丁重に弔いました。 それからは不幸な出来事は少なくなったという事です。
今も池のほとりには苔蒸した石仏が建っています。今度姿の池を訪れる機会があったら石仏に心静かに手を合わせてみてはどうでしょうか。桜の季節は水面に桜が写りとても綺麗なところですよ。
立ち入り禁止になったのは基本的に溜池で池の周囲の足場が悪く、水難事故を防ぐ目的からだと思います。
それでも金網を乗り越えてバス釣りしているバカをよくみかけますよ。
尼僧さんに引きずり込まれても自業自得でしょう。
現在は芝桜で賑わいをみせる羊山公園ですが、姿の池の他にも近くに道路の拡張で埋められてしまったイボの井戸などの不思議スポットもありました。この井戸水は効果抜群で、自分の足に生まれつきあったイボにこの水を塗ったら一週間で消えてしまいました!